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その12 それだけが ほほに手をあてる。 君が目を閉じる。 それだけで世界が終わってしまった。 ヒュウも帰り、オレと雅納気様の二人。 ずっと空を見ている。 「紅納刃。そろそろ・・・」 「うん。」 オレが目を閉じるその瞬間まで雅納気様はずっとオレを見ていた。 「一年無事で。僕の紅納刃」 傷一つつかず僕を魅了するその姿のままで。 僕を変えるのは紅納刃だけ。 「時満ちて我が目覚める時、この世に我の最愛不在ならば、我の眠り覚めることなく」 全てで、世界で。 「僕が目覚めて世界が終わっていたら、終わった世界をもう一度終わらせてあげよう。」 壊すのは僕でなくてはいけない。 「狐。次に目覚める時、今と変わらぬ世を約束できるか?」 「必ず」 僕の紅納刃が戸惑わぬように。 隣で眠る紅納刃を見る。 目を閉じても闇に落ちない君を想う。 「今夜は半月・・・」 僕の紅納刃が目覚める時まで、月はずっと半月で在り続ける。 その12 終 |